2012年10月10日

モフモフ日和

 朝目覚めると、脚のあたりが生あたたかく、なんだか毛布のようなモフモフした感触が。

おかしいな、今年の毛布はまだクリーニング店にあるはず・・・・

 恐る恐る見ますと、見知らぬ上品な灰色のネコがが気持ちよさそうに私の脚の上で寝ていました。

寒かったんでしょうか。うちの元のらねこ家政婦はるさんが招き入れたんでしょうか。
 外歩きも慣れていないようですし、かなり裕福なご家庭で育った感じです。
 どうやらロシアンブルーというかなり高級なネコです。
 あたためたミルクをにこにこ飲み干して、でも、ちょっとボケているような。


 こんな貴婦人が我が家に出入りすれば、税務署から裕福じゃないかなんて誤解されてしまいます。
 ああどうしよう。
 


  捨てられたのでしょうか・・・・こんなおっとりした老猫を、いやもしかして

 
 飼い主が風呂で孤独死

            ・・・・人ごとではありません。いや、

認知症で徘徊?


 ところで、公証役場で作成した公正証書遺言であっても、後に有効性が争われることがあります。そして当時の遺言能力が問題となった場合、公証人が立ち会って作成されたからというだけで直ちに有効性が認められるわけではありません。

 日本では、元気な時や若いうちから遺言書を作成することはそれほどありません。多少病気をしたり、衰えが気になり始めたころにあわてて作成することが多いのです。そうなっているときには判断能力は正常なのに、時々物忘れがあったりすることも多いのです。要介護認定を受けている時もあります。
 ですから、後で「遺言当時、認知症だったはずだ」ともめるもとがどこかに必ず出てくるのです。

 公証人は日々、遺言書を作成していますから、一件一件覚えているはずがありません。
 
 また、公証人は裁判官や検察官をそこそこまで勤めてから退職した方がなられることが多いのですが、定年は70歳ですからそもそも遺言者死亡時には
もう公証役場にも、この世にも・・・という場合がありますから、
お話をきけない可能性のほうが高い。

 公証人の中には、メモを残しておられる方もおられるのですが、すべての公証人がそうとは限りません。

 遺言を作成する際、認知症ではない、正常な判断能力を有していたという客観的な証拠を用意しておけば安心です。普段よく診察に通っている医院で「判断能力は正常」と一筆もらっておくと万全です。
 



  ところで、事務所にきますと、こんな件名のメールが。

何で知っているのでしょうか(;゚Д゚)

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   平成24年10月10日 文責 弁護士 菊谷淳子



posted by KEYAKI at 23:54| 相続・遺言

2012年02月28日

ネコに遺言

 朝8時ころ、お掃除ロボットのスイッチを入れ、ぴしゃぴしゃと額をたたき起こしてくれ、時々「朝食」(にはしてません絶対に)の瀕死のすずめを枕元に運び、帰宅すると気分次第でマッサージをしてくれる・・・・・自称家政婦のはるさん。
 はるさんは岐阜県大垣市で勝手に鞄のなかに押し入りそのままついてきて住み着いた中年の元のらねこです。
 私が不慮の、いや風呂の事故とかで死んだ場合はどうするのだろう、はるさん。

 さて、遺言は民法に規定された制度ですが、民法上、権利能力の主体は人に限られていますから、たとえネコしか「家族」がいないとしてもネコは財産を相続できません。従って、ネコに残すという遺言は無効。
 民法の規定通りに法定相続人によって遺産は分けられます。

 ただ、ネコに相続させてもネコがお金を使うことができるはずはありませんし、飼い主としてもネコに相続させたいというのはネコの余生を全うさせたい、というところに本意があるはずです。
 そうした場合には、遺言でネコの次のもらい手(信頼できる人物でないといけませんね)を指定し、その人にネコの世話をすることを条件にいくらか差し上げるのです。これを「負担付遺贈」と言います。 あくまで財産を譲り受けるのは人ですから、遺言は無効になりません。
 ただ、遺贈は単独行為ですから、指定されたお相手が受けてくれないという事態にもなりまねません。そこで次のもらい手さんと死因贈与契約を締結する方が確実です。
 アディオス、法定相続人達。

 ところで、獣医さんから聞いたところ、猫が「朝食」を持ってきてくれるのは、「餌の取り方を教えている」つもりなんだそうです。
 思い返せば、ゴキブリを仕留め損なった時、視線を感じて振り返るとはるさんがなんともがっかりした顔をしていました。むしろはるさんに遺言を書いて欲しいのは私のほうです。
    平成24年2月28日  文責  弁護士 菊谷淳子
posted by KEYAKI at 14:57| 相続・遺言

2012年01月23日

明るい遺言の書き方A

 外に何かいうことはなかったかしら・・・・ああそうだ。

  4 葬儀は地味にしてください。参列者は1000人くらいで締め切ってください。締めは三本締めで。お坊さんにはちゃんと領収証をもらっておいてください。

 5 骨は、我が家の共同墓地(歴代の金魚、小鳥が眠っている)であるねぎの苗のプランターにまいてくれればいいです。

 6 皆様、心から御礼を申し上げます。ありがとう。

 告白もしておこう。

 7 弟へ
 27年前のクリスマス、Mr.Sと偽名を名乗って返事を書いたのは私です。あなたはサンタからの返事を受けとって狂喜乱舞し、「貧乏になったら売るねん」と言っていましたが、決してその手紙、サザビーに出品したりしないように。

 お礼も

 8 親愛なるボス井浦謙二様
 もったいないくらいの高額なお香典心より感謝しております。

 遺言で効力を有する事項は限られています。主として財産の処分に関する最後の意志表示である@相続分の指定または指定の委託(民902)A遺産分割方法の指定または指定の委托(民908)B遺産分割の禁止(民908)C遺贈(民964)D一般財団法人の設立(一般法人法152A)E信託(信託2AU,V)F推定相続人の廃除及び取消(民893,894)G特別受益の持ち戻し免除(民903B)H相続人相互間の担保責任の指定(民914)、I遺留分減殺方法の指定(民1034但書)
 このほか身分関係に関するものではJ認知(民781)K未成年後見人の指定及び未成年後見監督人の指定(民839,848)
 それ以外でも重要な事項として、L祭祀承継者の指定(民法897)とM遺言執行者の指定又は指定の委託(民1006)、N生命保険金の受取人の変更(保険44)そしてO遺言の撤回(民1022)です。

 従いまして私の遺言に書かれているほとんどの記載は無益的記載事項で法的効力はありません。しかし法的効力のないものを書いても遺言自体が無言にはなりません。
 書くべき事、いや、財産がまだ少ないから余計なことばかり書くわけです。

 さて、遺言というよりは挑戦状のようになってきました。  
 
 自筆証書遺言の怖いところは、成立の真正を争われる可能性があることです。
 自分らしい遺言を、というつもりが、怪文書になってしまっているのが残念です。
      平成24年1月23日 文責 弁護士 菊谷淳子
posted by KEYAKI at 03:01| Comment(0) | 相続・遺言

2012年01月20日

明るい遺言の書き方@

 弁護士が書くブログですから、何かこう、こぼれ話・・・・な話でも書けばよいのかもしれませんが、私たちには守秘義務がありますから、お客様のことは絶対に書けません。従って、もちろん、自分のことを書きます。

 さて、昨年8月に病気で手術をしました。職業柄医療事件もあつかっていますから、手術と聞くだけでいろんな事件があたまを巡ります。ええ、怖いです。
 手術日の予定が決まり、術前検査を行って準備が整うとなんだか急に明日をもしれない命のように思えてきました。佳人薄命、生者必滅、因果応報、南無阿弥陀仏。
 そうだ、遺言を書いてみようと思い立ち、遺言を作成してみることにしました。シンプルに自筆証書遺言です。

 書き方はいたって簡単。日付、全文、氏名をすべて自筆で書けばよいのです。これなら書けます。大丈夫。ところが、実際に書いてみると難しい。

「 私こと菊谷淳子は次の通り遺言する。
 1 下記の預金については、お世話になった●●さんに遺贈する。
   (1) ○○銀行 ○○支店 口座番号
        ・
 2 別紙物件目録記載の土地については、弟2に相続させる。

 遺贈する、と書くと登記するとき受遺者と相続人が共同登記しなければならず面倒です。そこはしっかりしておかなければなりません。

 財産があまりないので書くことが少なすぎます。これではなんか情けない。ええいちょこっと加筆。
 
3 「兵庫県西宮市●●係留中のヨット1そう (時価3億円)の水彩画  1枚」

 立派な動産ですよ・・・・ 

 この調子で続きます。(続く)
   1月20日 文責 弁護士 菊谷淳子
posted by KEYAKI at 03:19| Comment(0) | 相続・遺言